こんにちは、シシ丸です。
マイクロスバイクでもあるジャイアントエスケープR3、立ち寄ったサイクルショップで2020モデルが並んでいて、新しいの出たんだなーと眺めていたら、なんか細かく色々変わったようなので、前モデルと比較しながら紹介したいと思います。クロスバイク界のスタンダードがどう変わったのか、感想も含めつつ。
ニューモデルラッシュ!!
どうもジャイアントはクロスバイク、スポーツバイク界においては、先陣を切ってニューモデルをリリースしてくるメーカーらしい。毎年6月〜7月辺りにリリースされるようです。他メーカーはおよそ1、2ヶ月遅れ、つまり8月から9月辺りにはニューモデルが出揃ってきます。クロスバイクやスポーツバイクの購入を検討している方にとっては、新モデルの情報が出てくれば、旧モデルとの比較ができる時期なわけです。
ぼくはエスケープR3の2018モデルを、2019モデルと比較した上で購入しました。運よく旧モデルの在庫があり新旧どちらでも選べる状況。2018モデルと2019モデルの違いはごく僅か。装備はほぼ同じでクイックリリースかスキュアーナットか。定価は2018が50000円で2019が52000円。あとはボディカラーのラインナップが一部変更、とはいえぼくが狙っていたブラックトーンはそのまま継続。もうあえて2019モデルを選ぶ理由はない。
新モデルに特段の変化がなかったり、装備の変更があっても旧モデルのほうに魅力を感じるなんて場合もあります。ぼくもそうでしたが、在庫車があれば割安で購入できるチャンス。購入を検討されているは、旧モデルも視野に入れて選んでみるのも良いと思います。
エスケープR3 2020モデル変更点
フレーム
写真上が2020モデル。パッと見はわかりにくいですが、大きな違いは赤丸部分。2019モデルまではトップチューブとシートステーが同じ高さで溶接されていますが、2020モデルはオフセットシートステーという高さをズラして溶接された新型フレームになっています。ぼくも含めてエスケープR3を選ぶ方はエントリーユーザーが多いと思われるので、乗車して感じ取れる微小な違いなどはわからないかも知れません。初心者目線では見た目の違いになると思います。
タイヤ
2018・2019モデルはKENDA K-193 700x28Cというタイヤ、2020モデルはGIANT ESCAPE R TIRE 700x30Cというタイヤに変更されています。見た感じ幅広のスリックタイヤでした。
サドル
GIANT CONNECT COMFORTというサドル。これ、面白いのはサドル自体に拡張性を持たせているところ。ユニクリップシステムというジャイアントのスポーツバイクにおける新システム。別売りのテールライトやサドルバッグやフェンダー等を、後付け感なくスマートに装着可能ってことらしい。ユニークですね。シート自体に不満がなければ便利な機能だし、今後のラインナップの広がりなんかも楽しみです。
グリップ
ERGO LOCK ON GRIPというエルゴノミック形状、ようは人間工学に基づいて設計・デザインがなされたグリップ。実際に触ってきましたが、握った感じ表面はモチモチした感触で芯はコシがある印象。滑らないしクッション性も良くて疲れにくそうでした。ぼくの2018モデルの純正グリップは手が痛くなるしチープさもあったので、これはウラヤマシイ。
ボディカラー
全5色展開。2020モデルでは「マットエメラルド」「ブルートーン」「レッド」が新色として登場しています。新色と入れ替えに2019モデルにあった「オーシャングリーン」「マンゴー」「ブルー」は廃番カラーとなっています。「ホワイト」「ブラックトーン」についてはそのまま継続です。
2019-2020モデル継続点
サイズ
430(XS),465(S),500(M)の3サイズ、ジオメトリも特に変更なし
トップクラスの軽さ
465(S)サイズで10.7kgの重量は変わらず。フレームやタイヤの変更があったにも関わらず重量増にはなってません。
スキュアーナット
クイックリリースではなく、ネジ止めのスキュアーナット。2019モデルから採用され始めましたが、これも継続のようです。ちなみに2018モデルはクイックリリース。
コンポーネント
ほぼ変更なし。
価格
52,000円(税抜)
2019モデルと同じです。今回のモデルチェンジは内容的に多少値上がりしてもおかしくないような内容ですが、嬉しいことに据え置き価格。
2018モデルオーナーとしての感想
一番売れてるクロスバイクとして実績を積み上げてきた人気車種だけに、モデルチェンジって難しいと思う。ここまで実績ある車種の場合、モデルチェンジであまり大きな変化は必要ない。あまりに大胆な変化をして受け入れられなかった場合は積み上げたものを失ってしまうリスクすらある。2018モデルと2019モデルを比較したとき、こんな感想を抱いた気がします。2020モデルもそうなのだろうと勝手に思っていましたが、確実にクロスバイクのベストセラーとしての変化をしている気がします。
ぼくが一番気になったのはタイヤサイズ。これまでの700x28Cというサイズはクロスバイクのなかでは一般的で、街乗りにもサイクリングにも使えるオールマイティなサイズという印象です。このサイズを使っている他のクロスバイクも多い。
クロスバイクでもっとスピード出したいとか、スポーツしたいとなると25Cや23Cへの交換が視野に入ってきます。細身のタイヤにすることでより軽く、より抵抗を無くしたくなる訳です。それに逆行して30Cに太くしてくるとは何事なのか。タイヤの太さだけならママチャリと大して変わらんのでは。という疑問が浮かびました。
個人的な解釈ですが、エスケープR3って良くも悪くも売れてるクロスバイクなんですよね。中古でも球数あります。中古の車体を見ると買ってそのまま?トラブル起こるまでノーメンテ?みたいな車体も多々あります。あとは学生の通学用に購入するパターンも多いそうです。エスケープR3はフェンダーやらキャリアやら純正オプション品も多く用意されていて全天候型通学仕様にできたりもするクロスバイクなんです。そこまで用意しといて、タイヤが細いがために通学中にパンクしたとか、クイックリリースがロックされてなくて外れて事故るとか嫌ですよね。なので今回のモデルチェンジの内容は少なからずその辺の、ターゲットユーザーの使用状況も加味されての内容なのではないかという印象を持ちました。
個人的には購入したからには大事にして欲しいし、メインテナンスも楽しみや喜びの一つになり得るとは思いますが、それが難しい場合もあると思います。2020モデルはより安全に、より長く楽しめるクロスバイクになったんだと思います。スポーツ寄りのクロスバイクというよりは、街乗り寄りのクロスバイクという方向へシフトしている印象。ちなみに2020モデルは、もう1万円プラスすればディスクブレーキバージョンのエスケープRというモデルが手に入ります。
それに加え、ジャイアントにはエスケープR3と同価格帯で「クロスター」というさらに軽量でスポーティなモデルがあります。エスケープR3とのキャラクター分けが明確になってきたことから、スポーツ寄りのクロスバイクが良いという方はこちらをどうぞってことなんでしょう。
ベストセラーのあるべき姿。いや、まあ、難しいですね。